澱粉工業学会誌
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馬鈴薯澱粉の粘度に関する研究(第5報)
貯蔵中における粘度および水抽出リン酸の変化について
杉本 勝之後藤 富士雄
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13 巻 (1965-1966) 4 号 p. 113-117

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抄録

 馬鈴薯澱粉を貯蔵したときの粘度と水抽出リン酸の変二化について検討し,つぎの結果を得た。1.RH81%,30℃ に保存した馬鈴薯澱粉は常温,常湿に保存した対照に比べて最高粘度の低下が大で最高粘度に達する時間が長くなり,糊化開始温度が高くなった。これに対して対照は高温,高湿期に粘度が変化した。2.水洗処理した試料は無処理に比べて貯蔵後の粘度変化が大であり,イオン置換澱粉も最高粘度の低下糊化開始温度の上昇がみられた。3.水抽出リン酸が貯蔵により増加し,その増加率は37年度産が,30~40%,38年度産が450~550%で差があった。澱粉の製造年度と水抽出リン酸の変化をみると,製造後2年程度は変化が著るしく,その後徐々に進行するが,現在までに測定した試料では,水抽出リン酸は7mg%(全リンに対して約14%)程度が最高であった。4.粘度と水抽出リン酸の変化を比較すると,製造年度の新らしいものは貯蔵による粘度低下が大で,リン酸の変化量も大であった。

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© 日本応用糖質科学会
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