澱粉科学
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4G-β-D-Galactosylsucrose(“ ラクトスクロース”)摂取と胃腸症状との関係
―最大無作用量に関する一考察―
三国 克彦藤田 孝輝榊原 恵美子桑原 宣洋尾形 正裕
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40 巻 (1993) 1 号 p. 15-19

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抄録

 O-β-D-galactopyranosyl-(1→4)-O-α-D-glucopyranosy1-(1←2)-β-D-fructofuranoside(“ ラクトスクロース”LS)の摂取量と一過性の下痢との関係を男女の健常人のボランティア84人を被験者として,3日間以上の間隔をおき試験を行った. 1) LSの摂取量0.4g/体重kg以下においては,摂 取後の便の状態で泥水状および水様状便の男女とも発生例はなかった.腹部症状は性別に関係なく,対照のラクトース摂取と同程度であった. 2) LSの摂取量0.69/体重kgにおいては,対照のショ糖,ラクトース摂取と比較して軟便化の傾向がみられた.腹部症状は対照と比較して,グル音,お腹が張る,放庇の症例が多くみられた. 3) LSを摂取して,水様性下痢を生じた場合を「作用プラス」と定義したとき,女性の最大無作用量は,0.69/体重kg,男性では0.69/体重kgに近い値である. 4) 本試験では被験者の半数が下痢を生じる摂取量(ED50)は,男女ともに0.89/体重kgより大きい値であることが明らかとなった.

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© 日本応用糖質科学会
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