抄録
コメα-グルコシダーゼII の活性解離基を速度論的方法および化学修飾法により同定した.酸性側活性解離基1のpKe値は3.1,アルカリ側の活性解離基2では6.1であった.また,活性解離基2の解離熱は-1.7kca1/molと算出された.メタノール添加により誘電率を下げた反応系においては,いずれの解離基のpKe値も約0.5pH単位の増大が認められた.α-グルコシダーゼの親和標識試薬であるコンズリトールBエポキシド(CBE)を用いて本酵素の修飾を試みたところ,時間とCBE濃度に従い擬一次的に活性が減少した.拮抗阻害剤であるTrisはCBEによる修飾反応から酵素を防御した.反応速度論および化学修飾によるこれらの結果はコメα-グルコシダーゼII の触媒活性に必須な残基は-COO-と-COOHであることを強く示唆するものである.