51 巻 (2009) 1 号 p. 3-14
家畜排せつ物法が施行された1999年以降、管理基準に適していない農家数は年々減少している。しかし、過去に使用され放置あるいは埋め戻された多くの廃棄ピットが現在まで潜在的な汚染源となっていることが懸念される。本研究では、使用停止後、放置されている家畜排せつ物の素掘り廃棄ピットが地下水水質にどのような影響を及ぼすかについて考察を行った。その結果、素掘り廃棄ピットの下流側では、100mg/Lを超える高濃度の硝酸イオンが検出されており、養豚を止めてから、約15年経過した現在も潜在的な汚染源となっていることが明らかになった。このように、家畜排せつ物の素掘り廃棄ピットは、長期にわたり高濃度の硝酸イオンを放出しており、早急な対策が望まれる。