地下水学会誌
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東北地方太平洋沖地震による津波被害を受けた南三陸町における地下水・河川水・土壌調査
中川 啓和田 直之高辻 俊宏朝倉 宏小林 寛德永 朋祥
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2014 年 56 巻 2 号 p. 107-119

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抄録

東北地方太平洋沖地震の8ヵ月後である2011年11月に,津波の被害を受けた南三陸町において,地下水,河川水と土壌のサンプリングを行い,主要イオン濃度,重金属濃度,放射能濃度を調査した。ヘキサダイアグラムによると助作の地下水はNa-Cl 型となっていた。これは海水の影響であると推定される。またPb 濃度が地下水および河川水のサンプルで水道水質基準0.01mg/l を超えていた。放射能濃度測定の結果,土壌表層において,低濃度であるもののCs-134とCs-137が検出され,原発事故の影響を受けていることが分かった。

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© 2014 公益社団法人 日本地下水学会
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