地下水学会誌
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技術報告
既存データを用いた“(地下水)不動領域”の推定
-石狩低地帯を事例として-
井川 怜欧町田 功越谷 賢小野 昌彦内田 洋平丸井 敦尚
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2014 年 56 巻 2 号 p. 121-133

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抄録

二酸化炭素の地中貯留や放射性廃棄物の地層処分などの大規模地下空間の利用や淡水地下水資源調査において,長期の海水準変動の影響による地下水流動が生じない,“(地下水)不動領域”を見つけることは広域地下水流動評価の観点から重要である。一方で,国内の平野・盆地における不動領域の深度の見積もりや支配要因に関する十分な考察はなされていない。そこで本研究では評価指標の一つであるCl濃度データを用いて北海道石狩低地帯を対象に不動領域の見積もりを行ない,不動領域が上部中新世以深の地層に形成されている可能性を見出した。

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© 2014 公益社団法人 日本地下水学会
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