J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

日本地下水学会会誌
Vol. 19 (1977) No. 3 p. 87

記事言語:

http://doi.org/10.5917/jagh1959.19.87


濃尾平野の地下には厚さ1,500m以上に及ぶ堆積層が厚く堆積しており,その下部に50℃前後の高温の超深層地下水が存在する.
この超深層地下水の水質とラドン濃度の時期的変動を知る目的から,木曽川左岸の愛知県側にある11本の井戸について水質調査を行い,またこの中の1井については,水質とラドンについて1年間に亘って連続観測を試みた.
その結果,超深層地下水の水質はこの平野の浅層部の地下水よりも高濃度で,その水質組成はNaCl型またはNaCl+NaHCO3型であった.そして,地下水中のトリチウム濃度から,地下水中のNaCl成分は現在の海水によるものではなく,むしろ化石水に由来すると考えられた.
地下水中のラドンはラジウムとの放射平衡量に比べて非常に多く,ラドンが基盤から供給されていることを示した.
連続測定の結果,1年間に亘って水質成分に変動は認められず,安定した地下水であることがわかった.地下水中のラドン濃度に変動が認められなかったことから,附近の地下の基盤に変動がなかったものと推定される.

Copyright © 公益社団法人 日本地下水学会

記事ツール

この記事を共有