地下水学会誌
房総半島中部における地下水中のホウ素濃度と起源の推定
高井 健太郎田瀬 則雄
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42 巻 (2000) 2 号 p. 145-157

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抄録

本研究では.環境庁による調査でホウ素による汚染が確認されている.千葉県睦沢町の瑞沢川流域と.市原市から大多喜町にかけての養老川流域を研究対象地域とし147本の地下水サンプルを採取した.そして対象地域付近の地下水中のホウ素濃度とホウ素含有地下水の水質の特徴を明らかにし.ホウ素の起源を推定した.分析の結果.147サンプル中21サンプルから旧指針値の0.2mg/Lを超過するホウ素が検出された.ホウ素濃度が旧指針値を超過していた井戸は比較的集中していることが多かった.ホウ素を比較的高濃度に含む地下水では.Na+.HCO3-濃度.pHやECなどの値が高く.弱アルカリ性を示し.Ca2+の値は極端に低く.茶褐色に着色していることが多いなどの特徴があったが.水質データのクラスター分析によってアルカリ非炭酸塩型とアルカリ重炭酸塩型の2種類に分類された.アルカリ非炭酸塩型の汚染地下水についてはホウ素の主な供給源は化石水であること.またアルカリ重炭酸塩型の地下水に関しては地質起源と推定された.

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© 公益社団法人 日本地下水学会
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