地下水学会誌
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酸素および水素の安定同位体比と水質から見た長野県松本盆地中・南部地域の広域地下水流動系
小宮 洋行中屋 眞司益田 晴恵日下 部実
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2003 年 45 巻 2 号 p. 145-168

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抄録

山岳部に囲まれた標高550mから750mの高地にある松本盆地は,家庭用水や農業,工業,都市用水を地下水にかなりの部分依存している.そこで,地下水の酒養域や流動経路を理解することが,水資源管理や汚染の防止に重要である.松本盆地の酒養域や流動経路を同定するために地下水の水素および酸素の安定同位体比と水質を調べた.全ての安定同位体比は天水線に沿った広範囲にプロットされた.水素および酸素の安定同位体比と水質の空間分布および酸素の安定同位体の高度効果は,浅層と深層の流動系と5つの酒養域,7つの流動経路が本研究領域で識別可能であることを示している.浅層と深層の帯水層を通る4つの流動経路は河川の流れに沿っている.薄い沖積層で覆われた各々2つの推定断層を経由する流動経路が低い水素および酸素の安定同位体比から推定される.推定断層を経由して深層の帯水層へ移動する1つの流動経路が深層の水質と安定同位体比と浅層のそれらを比較することによって推定される.

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