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地下水学会誌
Vol. 48 (2006) No. 2 p. 87-99

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http://doi.org/10.5917/jagh1987.48.87


千葉県野田市の下総層群には,第一- 第四帯水層が胚胎する.今回,これらの帯水層から採取した地下水の化学分析を実施するとともに,地盤調査井(孔底深度44m)掘削時に回収されたカッティングスを用いて,中部- 上部更新世の堆積物および貝化石を構成する鉱物種を明らかにした.さらに,水質形成機構を地下水一鉱物相互作用の化学平衡論によって検討した.第一帯水層には斜長石・石英などの初生鉱物およびカオリナイト・モンモリロナイトなどの二次鉱物が確認され,貝化石は方解石とあられ石からなることが明らかとなった.地下水はCa-HCO3型に卓越し,深部に向けて次第にあられ石と方解石に不飽和から飽和状態に近づく.また,CaO-Al2O3-SiO2-H2O系相平衡図で,地下水と平衡関係にある鉱物種はカオリナイトからCaモンモリロナイトへと深部へ向けて変化する.したがって,Ca2+とHCO3-の深部へ向けた高濃度化は,貝化石の溶解反応,および斜長石の風化反応によるカオリナイトやCaモンモリロナイトの生成に起因する.

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