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地下水学会誌
Vol. 50 (2008) No. 4 p. 251-274

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http://doi.org/10.5917/jagh1987.50.251


複数のボーリング孔を用いた孔間水理試験は,単孔式ボーリング調査では把握することができていないボーリング孔問に分布している不連続構造の水理地質構造を推定できる効果的な手法であると考えられる.そこで,本研究では,岐阜県東濃地域で実施された孔問水理試験で得られた水圧応答を用いて,地下深部の水理地質構造を推定するための地下水流動解析を実施した.
孔問水理試験においては,揚水孔との距離が大きく異なる2つの観測孔で同程度の水圧応答が観測され,研究対象領域の水理地質構造が高い不均質性を有していることが示された.地下水流動解析では,水理地質構造の水理特性や断層の幾何特性に着目した水理地質構造モデルのキャリブレーションを実施し,この水圧応答の再現を試みた.
その結果,コンパートメント領域を形成する断層や主要な水みちとなる断層を水理地質構造モデルに考慮することで,孔間水理試験による水圧応答の傾向を再現することができた.このような検討を通じて,孔問水理試験と水理地質構造モデルのキャリブレーションを組み合わせることにより,既存の調査研究では把握されていない水理地質構造の存在を推定できる可能性を示した.

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