日本在宅医療連合学会誌
Online ISSN : 2435-4007
原著
訪問看護師による超音波実践と教育の検討
佐藤 直狩野 賢二松村 初恵
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キーワード: 在宅医療, 看護師, 超音波, 教育
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2021 年 2 巻 2 号 p. 37-43

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抄録

在宅医療にエコーが導入される中,訪問看護師へのエコー教育や,エコー手技の難易度を比較した研究はない. 本研究では,訪問看護師のエコー実践を調査し教育の在り方を検討した.対象者の 84% が IVC 観察を行っており,対象者の100% が膀胱エコーを実施していた.IVC および,膀胱エコーの難易度は中央値 4(3 - 5)vs 中央値 2(1 - 3),(p<0.05)で, 膀胱エコーの難易度が有意に低い結果であった.所要時間は中央値 4(3 - 5)vs 中央値 2(1 - 3),(p <0.05)で膀胱エコーの所要時間が有意に低い結果であった.患者宅で実施する必要度は,中央値 4.5(3.8 - 5)vs 中央値 5(4.3 - 5),(p = 0.13)であり有意差は認めなかった.膀胱エコーは在宅医療現場で実施する必要度が高く,実施に伴う所要時間や難易度は低い.そのため優先的に習得するべき手技である.

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© 2021 一般社団法人日本在宅医療連合学会
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