国際ビジネス研究
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日本企業の海外生産が日本経済に与える影響 : 海外生産における付加価値分析(2012年全国大会統一論題 日本再生のグランド・デザイン-ビジネス、NPO、コミュニティの役割-)
新宅 純二郎
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2014 年 6 巻 1 号 p. 3-12

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抄録

本稿は、まず日本の製造業は1990年代から2000年代に、海外生産を増加させたが、同時期に日本からの輸出額も同時に増加したことを示す。この時期の日本企業にとって、海外生産と輸出は代替関係ではなく補完関係にあった。日本企業の海外生産のために、材料、部品、工作機械などの産業財が輸出された。次に、海外生産における現地調達の実態は、完成品メーカーの調達だけでなく、現地サプライヤーの調達まで含めた付加価値で分析する必要があることを指摘する。本稿では、部品原材料までさかのぼった現地調達率を「深層の現地化」と呼び、完成品レベルの現地調達率とは大きな格差があることを示す。最後に、日本企業が深層の現地化率を高めた場合の効果について考察した。深層の現地化率上昇によって、日本企業の生産活動における日本生産の付加価値率は下がるが、日本生産の付加価値総額は必ずしも下がらないことを指摘する。

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© 2014 国際ビジネス研究学会
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