日本イオン交換学会誌
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進歩賞受賞論文
イオン交換能を有する金属分離試薬の開発とそれを固定化した金ナノ粒子による比色分析法への展開
下条 晃司郎
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2017 年 28 巻 1 号 p. 1-10

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抄録

産業廃棄物などに含まれる有用金属の分離回収および有害金属の除去・検出を効率的に行うには, 高い選択性を有する金属分離試薬の開発が必要である。我々は新規金属分離試薬として, ジグリコールアミド酸(DGAA)型配位子を開発した。この試薬はアミド基とカルボン酸をエーテル鎖で連結した三座配位構造を有し, 市販の配位子より優れた金属分離能をもつ。また, 1ステップで簡便に合成が可能でコストパフォーマンスにも優れている。本稿では, DGAA型配位子の56種の金属イオンに対する抽出特性, 希土類金属の抽出分離, および有害金属の除去について解説する。さらに, DGAA型配位子と金結合性ペプチドを融合した配位子融合ペプチドを用いて, DGAA固定化金ナノ粒子をワンポットで合成する手法を開発し, 有害金属イオンを色の変化で高感度に検出できるイオン交換比色センサーに展開したので紹介する。

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© 2017 日本イオン交換学会
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