種々のイオン交換体を用いた触媒設計に関する我々の研究をまとめた。1) 酸性イオン交換樹脂を固体酸触媒のモデルとして研究した。その結果, H型スルホン酸樹脂での誘起不均一性, プロトン-金属イオン間の協同効果による酸強度の増大, 酸触媒活性の金属イオンの電気陰性度依存性, オレフィン異性化の反応中間体としてπ-アリル型を配位するルイス酸型サイトの実証をした。2) 金属担持や金属錯体担持用担体としてのキレート型樹脂の有効性を示した。3) 粘土鉱物やリン酸ジルコニウム等の無機層状ホストについて種々の修飾法を開拓した。すなわち, チューニングゲストを活用して金属や金属錯体を層間にインターカレートし, 層間のホスト・ゲスト化学を制御して分子認識機能の設計を行った。その結果, 形状選択のみならず, エナンチオ識別, 化学環境認識等の選択性をもつ各種の分子認識触媒を開発した。