日本イオン交換学会誌
Online ISSN : 1884-3360
Print ISSN : 0915-860X
放射性廃棄物処理におけるイオン交換法を用いた核種分離の高度化
三村 均
著者情報
ジャーナル フリー

17 巻 (2006) 2 号 p. 41-50

詳細
PDFをダウンロード (11260K) 発行機関連絡先
抄録

高レベル放射性廃液処理における核種分離の高度化について紹介する。高レベル放射性廃液中の有用放射性核種 (Cs, PdおよびAm) の選択的分離および回収は, 核種分離および有効利用の観点から重要な課題である。AMP (モリブドリン酸アンモニウム) を多孔質アルミナおよびカルシウムアルギネート担体中に固定した粒状複合体は, Csに高い選択性を示し, 充填カラムによりCs/Rbの相互分離が達成できた。不溶性フェロシアン化物 (KNiFCおよびKCuFC) の微粉末結晶の賦形化は, アルギネートのゲルポリマーによるマイクロカプセル化が可能であり, Pdに高い選択性を示した。Sドナーを有する抽出剤 (Cyanex 301およびCyanex 302) もアルギネートおよびアルギン酸で包括固定できる。Cyanex 302- カルシウムアルギネートマイクロカプセルは, Pd/RuおよびPd/Rh同士の分離係数が大きく, Pd, RuおよびRhの相互分離が達成できた。Amに高い親和性を有するCyanex 301- アルギン酸マイクロカプセルは, AmとEuの相互分離に有効であった。微結晶性の無機イオン交換体および抽出剤の造粒には, マイクロカプセル化手法が有効であり, 核燃料サイクルでの核種分離の高度化や環境負荷低減化に大きく寄与するものと期待できる。

著者関連情報
© 日本イオン交換学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top