18 巻 (2007) 2 号 p. 60-67
粘土鉱物などのイオン交換性層状化合物の層空間に金属錯体を活性種として導入してナノ構造体触媒を合成し, 様々な分子認識触媒の開発を行った。膨潤性の層状化合物は, 金属錯体 (活性種) や反応場の修飾剤 (チューニングゲスト) を導入するホストとして好適な材料である。特にスメクタイト系粘土鉱物は, 膨潤性に優れ極性溶媒により大きく層間を広げることから, 巨大な金属錯体を中性あるいはイオンの状態で容易に層間に導入できる。さらに, 層間に導入したゲスト錯体の立体配座が制御可能であることを見いだし, ナノレベルでの層間反応場の構築を試みた。ここでは, 金属錯体と構造チューニングゲストとの組み合わせる方法と, 構造チューニング機能を備えたピラー錯体を用いる方法で合成したナノ構造体触媒について紹介する。