18 巻 (2007) 3 号 p. 119-123
本研究では褐炭のPb2+及びCd2+イオン交換における諸条件 (反応時間, 溶液pH, 金属イオン初濃度) の影響を調査した。また, 褐炭のイオン交換特性を変化させるために褐炭に300℃までの熱処理を施し, そのイオン交換挙動を検討した。全ての試料において反応開始後, 速やかにイオン交換反応は進行し, 約60分後にはイオン交換平衡に達した。また, 溶液pHが高く, 金属イオン初濃度の高い方がイオン交換量は多く, 未処理褐炭のPb2+及びCd2+イオン交換量は溶液pHが6の場合, 最大でそれぞれ1.5mmol/g, 0.7mmol/gに達した。300℃で熱処理した褐炭中に存在するカルボキシル基量は未処理褐炭のカルボキシル基量の66%であり, そのイオン交換挙動は未処理褐炭と類似していたが, イオン交換量は大きく減少した。Pb2+, Cd2+を含む5種類の金属イオンを混合した溶液からのイオン交換実験の場合, 未処理褐炭では5種類の金属イオン全てが良く吸着したのに対し, 熱処理褐炭では鉛が優先的に吸着した。