社会言語科学
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親しい友人同士の会話におけるポジティプ・ポライトネス : 「遊び」としての対立行動に注目して
大津 友美
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2004 年 6 巻 2 号 p. 44-53

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抄録

本研究の目的はBrown & Levinson (1987)がポジティブ・ポライトネスの一つとして挙げている「冗談」が会話の中でどのように実現されているかを解明することである.会話参加者同士が遊びで相手の悪口を言ったり反論したりして対立する場面に注目し,親しい友人同士の雑談を分析した.その結果,遊びとしての対立を開始する方法には,開始したいと思った参加者が自ら対立を表明することによって始める方法と,開始したいと思った参加者が自ら対立を表明するのではなく,わざと誤ったことや理不尽なことを言って「ボケ」て,相手が対立表明するように仕向ける方法の二つがあることが分かった.さらに,目下起こっている対立が「遊び」であることを参加者が互いに伝え合うために用いる主な合図には,(1)発話のくり返し,韻律の操作,感動詞の使用などによるおおげさな感情表現,(2)スタイル・スイッチング,(3)笑いの三つがあるということが分かった.

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© 2004 社会言語科学会
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