社会言語科学
Online ISSN : 2189-7239
Print ISSN : 1344-3909
ISSN-L : 1344-3909
日本語学習者の携帯メールにおける「カタカナ韓国語」へのコードスイッチング
中西 久実子
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 8 巻 1 号 p. 132-138

詳細
抄録

本稿は,韓国語を母語とする日本語学習者(以下,KL(Korean speaking learners of Japanese)の携帯メールの特徴を実例を示しながら報告したものである.KLの携帯メールでは,韓国語をカタカナ表記するという特殊な現象が観察された.本稿では,これを「カタカナ韓国語」と呼び,母語話者どうしの母語でのメールでさえ頻繁に日本語(学習言語)と母語(カタカナ韓国語)とのコードスイッチングが行われることを指摘した.このほか,KLの携帯メールのデータでは,親愛の呼称,副詞,流行している表現,感情を強調する表現,待遇的な配慮を必要とする表現がカタカナ韓国語になりやすいことを明らかにした.これに対して,パッチム(ハングルの音節末に付く子音k,n,t,r,m,p,〓)はカタカナで表しにくいため,パッチムを含む語彙ではカタカナ韓国語が回避され,アルファベット表記されるという特徴が観察された.

著者関連情報
© 2005 社会言語科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top