日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2007年度年会
セッションID: G2-05
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G2:マグマの発生・上昇・定置
玄武岩質マグマ溜まりの熱進化
*栗谷 豪
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抄録

地殻内に定置したマグマがどのくらいの速さで冷却するのかを理解することは,マグマの物質的進化や貫入マグマを熱源として生成する二次的なマグマ(地殻溶融メルト)の量を定量的に議論する上で重要である。この問題の本質は,マグマの熱対流に伴う熱流束を定量的に理解することであるため,これまで主に理論的手法で研究が行われてきた。しかし,提示されたモデルを天然の観察に基づいて検証することが困難であるため,この問題は十分に解明されてこなかった。そのような状況において,Kuritani et al. (2007) は,利尻火山の噴出物についての物質科学的・理論的検討に基づき,利尻火山下マグマ溜まりの温度の時間変化を推定することに成功した。そこで本研究では,この計算結果を解析することにより,マグマ溜まりの熱進化の一般的な理解に繋げる試みを行った。

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© 2007 日本鉱物科学会
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