日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2007年度年会
セッションID: U1-02
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U1:鉱物科学特別シンポジウム
振動分光法を用いた鉱物科学研究の最近の進展
*鍵 裕之
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抄録

振動分光法は、分子や結晶の振動を赤外吸収やラマン散乱といった光プロセスからモニタリングする手法で、岩石鉱物学の研究において広く普及している。赤外吸収スペクトルの測定は、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)を用いて行うのが一般的である。カセグレインミラーを用いた顕微赤外アタッチメントを併用することで、30 μm程度の空間分解能で測定を行うことが可能である。さらに高い空間分解能を求める場合は、指向性が優れた放射光赤外を利用することで10 μm程度まで向上し、日本ではSPring-8, BL43IRで測定が可能である。また、ラマン分光法もノッチフィルターの普及によって小型化した分光器と顕微鏡を併用した顕微ラマン分光法が一般的で、1μm程度の空間分解能でラマンスペクトルの測定が可能となっている。本講演では、これらの道具立てを用いて行われている振動分光法による岩石・鉱物学分野での最近の進展などを紹介する。

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© 2007 日本鉱物科学会
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