日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2016年年会
セッションID: R1-09
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R1:鉱物記載・分析評価
北極海ガッケル海嶺かんらん岩の記載岩石学
橋本 諭*森下 知晃田村 明弘曽田 祐介針金 由美子スノウ ジョナサン
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抄録

本発表ではガッケル海嶺から採取された深海性かんらん岩試料の記載岩石学的特徴を報告する.かんらん岩試料は,プロトグラニュラー,ポーフィロクラスティック,マイロナイト組織を呈するものまで様々である.試料中にはスピネル-斜方輝石から成るシンプレクタイト組織が認められる.単斜輝石の希土類元素パターンでは,他の海域からも観察される軽希土類元素に枯渇するパターンと,軽希土類元素の減少が見られないフラットなパターンが認められた.フラットなパターンを示す単斜輝石を含む試料の特徴としては,スピネルの粒径が他のサンプルと比べ比較的大きいことが挙げられる.また別のサンプルではZr、Tiの減少が見られない微量元素パターンも認められた.このサンプルの特徴としてはスピネルが最も多く見られ、単斜輝石に乏しいという特徴が見られる.本発表では,マイロナイト中の鉱物化学組成の成果も含めて,これらのパターンの多様性について議論する.

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© 2016 日本鉱物科学会
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