超臨界地熱貯留層は,従来型の地熱貯留層よりもより高温(より深部)での地熱貯留層であるため,花崗岩-斑岩とこれに認められる熱水活動の痕跡について検討を行ってきた.花崗岩-斑岩システムは,超臨界地熱貯留層のナチュラル・アナログ研究として考えることができ, 完晶質岩(花崗岩)や斑岩内に認められる鉱物充填脈の産状を観察して,超臨界地熱貯留層で想定されるき裂形成とそこでの流体流動について検討することができる.
本発表では,野外調査と室内実験から,高温珪化(超臨界珪化作用)の実態について明らかにし,地殻の透水性が地下学反応により制約されている実態を野外の検討から明らかにする.