X線CTは物体の3次元内部構造を非破壊で得る手法である。単色化した放射光を用いることにより、その高い光束密度とコヒーレンスにより、吸収や位相コントラストなどに関する3次元像を定量的に高S/N比、高分解能で得ることができる。我々の研究グループは、SPring-8の放射光を用いて、この手法を隕石や宇宙塵の研究に応用するとともに、宇宙機が地球に持ち帰った彗星、小惑星や月サンプルの分析をおこなった。発表では、吸収像と位相像を組み合わせた手法による、炭素質コンドライトについての最近の成果や、「はやぶさ2」や「オシリスレックス」計画により持ち帰られる予定のサンプル分析のための新たな手法の開発について述べる。