2019 年 10 巻 1 号 p. 42-47
下腿遠位を支点とするフロントブリッジ運動(FB)について,両上肢で支持した場合と支持しない場合における大腿 四頭筋活動を比較することを目的とした.対象は健常大学生13 名とした.FB を上肢支持ありと上肢支持なしの2 条件で実施し,大腿直筋,外側広筋,内側広筋斜頭の筋活動量と下腿遠位支点部分の荷重量を測定した.統計学的解析には,対応のあるt 検定を用いた.筋活動量は,上肢支持ありに比べ支持なしの方がすべての被験筋で有意に高値を示した(p <0.01).一方,下腿遠位支点部分の荷重量は,上肢支持ありに比べ支持なしの方が有意に低値を示した(p<0.01).FB を大腿四頭筋の強化を目的に行う際は,上肢支持は伴わない方が効果的であることが示唆された.