2017 年 8 巻 1 号 p. 38-43
要旨: 本研究では,肩関節周囲炎患者に対する運動療法を併用した電気刺激療法の効果について検討した.症例は70歳代,男性,診断名は右肩関節周囲炎であった.評価はRange of motion (ROM)とVisual Analogue Scale (VAS)を用い,ベースライン期,介入期,消去期に測定した.結果,運動療法を併用した電気刺激療法では,肩関節屈曲,水平外転,水平内転,結帯動作がROM,VASにおいて改善を示した.これらのことから,運動療法を併用した電気刺激療法は,肩関節周囲炎患者の自動可動域や疼痛改善に有用であることが示唆された.