医療情報学
Online ISSN : 2188-8469
Print ISSN : 0289-8055
ISSN-L : 0289-8055
総説
歯科領域の標準化 ―海外の状況と日本の標準マスターの位置付け―
玉川 裕夫齊藤 孝親江島 堅一郎佐々木 好幸鈴木 一郎多貝 浩行冨山 雅史日高 理智森本 徳明紀 山枚岡峯 栄子遠藤 明
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 34 巻 4 号 p. 183-195

詳細
抄録

 本論文は,歯科・口腔外科領域の標準化に関する経緯と現状を,具体的な例とともに整理した総論である.歯科医療情報の電子的交換が広がりつつあるなか,国際的な状況も含めて読者の理解を得ることを目的とした.
 歯科の標準病名マスターは,齊藤らによってとりまとめられ,医科の標準病名集とともに一般財団法人医療情報システム開発センターでメンテナンスされて,保健医療情報分野の厚生労働省標準規格の一つとなっている.歯式は,標準病名とあわせて歯科・口腔外科領域の病院情報システムに欠かせないことから,日本の歯式表記の特徴を述べ,国際的な表記の具体例を挙げて比較した.また,SNOMEDとISO/TR 13668(矯正歯科領域の規約)を例に,診療情報交換の場で歯式がどのように扱われているかを解説した.そして,現在使われているその他の指標について紹介し,最後に,歯科領域の標準化に関する今後の課題を考察した.

著者関連情報
© 2014 一般社団法人 日本医療情報学会
前の記事 次の記事
feedback
Top