希少難治性疾患は世界で7,000~8,000種類存在し,その95%で治療法が存在しない.希少難治性疾患の80%が遺伝性であるため,問題となる遺伝子とその規模に関する情報は創薬において重要とされる.Direct-to-consumer(DTC)の遺伝子解析サービスに集積されたデータを用いた研究が欧米を中心に行われていることを踏まえ,本研究では日本人集団を対象とした遺伝子解析サービスのデータを用い,複数の希少難治性疾患/遺伝性疾患関連遺伝子のアリル頻度を算出し,国内外の既報データと比較を行った.
本研究では,従来は日本人では低頻度とされていたCFTRやGBA,BRCA1/2に注目した.いずれの遺伝子も一定頻度で検出され,欧米同様に存在するという近年の報告に矛盾しない結果が得られた.これより,日本においてもDTC遺伝子検査サービスのデータを用いた研究スキームは,希少難治性疾患領域で有効であり,一定程度妥当性が示唆された.