日本看護管理学会誌
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報告
大学病院に勤務する看護師の社会人基礎力に関連する要因の分析
大岡 裕子 吉永 純子鈴木 英子
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ジャーナル オープンアクセス

2017 年 21 巻 2 号 p. 87-97

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抄録

看護師の社会人基礎力の関連要因を明らかにすることを研究の目的とし,個人属性,看護実践・教育・経験,自尊感情,職業キャリア成熟及び社会人基礎力からなる自記式質問紙調査を実施した.2014年6月~8月,四国地方の2施設の大学病院に勤務する看護職1,220人を対象にアンケートを行い,回収数1,142人(回収率93.6%)のうち,997人(81.7%)の有効回答数が得られた.回答者の平均年齢は33.65±10.48歳,平均経験年数は9.52±9.01年であった.

重回帰分析の結果,社会人基礎力を高める要因として,職業キャリア成熟,自尊感情,看護実践,職位,役割モデル,相談相手,プレゼンテーションを求める研修の参加が重要であることが明らかになった.特に,職業キャリア成熟との関連が強く認められ,社会人基礎力を高めるためには職業キャリア成熟が最も重要な因子であることが示唆された.

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© 2017 一般社団法人 日本看護管理学会
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