動物心理学年報
Online ISSN : 1883-6283
Print ISSN : 0003-5130
ISSN-L : 0003-5130
ネズミの行動潜時についての一考察
浅見 千鶴子
著者情報
ジャーナル フリー

1953 年 3 巻 p. 53-60

詳細
抄録
以上ネズミについて單一直線路を用いた場合の行動潜時を考察したのであるが, 一般的現象と考えられる学習過程及び消去過程に示される潜時の変化過程は, 両者を同一の次元で取扱うのは妥当でない事, ことに消去過程においては前者の場合のように反応ポテンシャルの増減に対する指数函数的連続的変化とのみ考えるのでは不充分で, 更に複雜な機制の存在を考える必要がある事, 更に個体的には行動潜時の現象は恒常傾向の存在から個体差の指標として考察しうる事, 等について考察を試みたものである。
著者関連情報
© 日本動物心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top