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日本看護科学会誌
Vol. 26 (2006) No. 2 P 2_58-2_66

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http://doi.org/10.5630/jans.26.2_58

研究報告

本研究は,重症慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease,以下COPD)患者の希望を脅かす要素を抽出,記述することを目的とした.10名の研究参加者に対し,半構造化面接を実施し,得られたデータを質的帰納的に分析した.その結果,重症COPD患者の希望を脅かす要素として,《七転八倒の息苦しさの持続》,《衰え・悪化を知る兆しや証拠》,《活動を妨げる感覚》,《個人としての価値や人格を無視した周囲の対応》の4つのカテゴリーが抽出された.COPD患者が絶望に苛まれることのないよう,このような体験にともなう重症COPD患者の苦痛や苦悩に関心を向け,寄り添う看護師の態度は重要である.看護師は希望を脅かす要素の可能な限りの除去や最小化,あるいは適切な対処へと導くこと,また,それが困難な場合に生じた苦痛や苦悩の緩和をはかることにより,重症COPD患者が絶望を回避,希望を維持できるよう助ける必要がある.

Copyright © 2006 公益社団法人 日本看護科学学会

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