2016 年 36 巻 p. 198-203
目的:本研究の目的は,看護学生の共感性について検討することであった.
方法:看護学生203名を対象に共感経験尺度改訂版を用いた質問紙調査を行い,若者の対人関係能力低下が唱えられる以前の年代である1995年から2005年の間に報告された先行研究の調査結果と比較して考察を行った.
結果:198名の対象者より回答が得られた.共感経験尺度得点は先行研究の調査結果と同様の得点を示した.共感性の学年差を検討した結果,共感経験尺度得点および共感性の類型は先行研究の調査結果と同様に,学年による有意差は認められなかった.
結論:看護学生の共感性は先行研究の調査結果と同様の傾向であることが示唆された.