2018 年 38 巻 p. 356-364
目的:本研究目的は,授業設計における看護教員の思考を自己評価する尺度を開発することである.
方法:全国の看護基礎教育機関52校の看護教員を対象に質問紙調査を実施した.尺度の原案は先行研究に基づき作成し,内容妥当性を検討した.分析は,項目分析,探索的因子分析を行い,信頼性および構成概念妥当性の確認を行った.
結果:調査用紙の回収数は,286部/583部(回収率49.1%),有効回答数は262部(有効回答率44.9%)であった.因子分析および信頼性の検討の結果,【教授方略】,【学生のレディネス】,【教育観】,【学生への期待】,【看護教員としての経験】の5因子31項目で構成された.5因子のCronbach’s α信頼係数は,.806~.905であり,5因子モデルの適合度は,GFI = .812,AGFI = .780,CFI = .892,RMSEA = .064であった.
結論:作成した思考自己評価尺度の信頼性と妥当性はおおむね確保できた.