2021 年 41 巻 p. 79-87
目的:看護基礎教育における患者急変対応シミュレーション教材の開発とその効果を検証する.
方法:A大学看護学部4年生83名を対象に演習を行い,事前・事後課題,ARCS評価シート等をカークパトリックの4段階評価モデルの視点で分析した.
結果:レベル1の反応は演習への興味(76.6%)とやりがい(82.8%)が高く,「講義よりも印象に残った」,「楽しかった」など肯定的な意見があった.レベル2学習については事前・事後課題の平均点が高く行動目標は達成された.急変対応への自信は54.7%であった.
結論:本教材の学習効果は認められたが,急変対応への自信や満足度をさらに高める教材の工夫,改善の必要性が示唆された.