2022 年 42 巻 p. 168-175
目的:看護職員のワーク・エンゲイジメントと看護師長および同僚からのソーシャルサポートとの関連を明らかにする.
方法:16医療機関の看護師長37名,看護職員529名を対象にワーク・エンゲイジメント,ソーシャルサポートについて調査し,マルチレベル相関分析を行った.
結果:個人レベルで,看護職員のワーク・エンゲイジメントとソーシャルサポートの認識のすべての下位尺度に有意な正の相関を認めた.また集団レベルでは,ソーシャルサポートの認識の下位尺度である看護師長からの動機づけと裁量権に関するサポート,同僚の職務の3因子への肯定的認識とワーク・エンゲイジメントに有意な正の相関を認めた.ワーク・エンゲイジメントと看護師長のソーシャルサポートの自己評価に有意な相関は認めなかった.
結論:看護師長,同僚からのソーシャルサポートに肯定的な認識がある職員は,ワーク・エンゲイジメントが高い傾向があった.