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日本看護科学会誌
Vol. 24 (2004) No. 4 p. 36-45

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http://doi.org/10.5630/jans1981.24.4_36


座位時に発生する褥瘡研究は脊髄損傷の患者に関するものが多く, 発生要因や褥瘡の管理方法, および予防方法が報告されている. しかし, 痩せていて顕著な骨突起があり, 拘縮や変形およびしわやたるみが多い高齢者にはこれらの先行研究とは異なる原因が考えられるが, 高齢者の座位における褥瘡の研究は少なく, 車椅子を中心にした姿勢保持や圧管理についての報告にとどまっている。
今回, 高齢者の座位姿勢における殿部の褥瘡を予防することを目的に殿部の皮膚の状態を観察し, 高齢者の座位時における特徴的な皮膚の形状とその原因を検討した. 方法は, 座位になる患者59名, 寝たきりの患者31名, 歩行する患者23名の殿部の皮膚の状態を比較して, 座位特有の褥瘡の形状を抽出した. さらに, 座位になる患者に対しては, 座布と背布の部分が透明の塩化ビニールで作られた車椅子に, 下着をはずした状態で座位になり座位での接地形状を観察し,圧迫が加わらない側臥位での褥瘡の形状と座位での接地形状の関係から原因を追求した.
その結果, 座位特有の褥瘡の形状は円, 輪, 馬蹄, 蝶, 不整があった. この形状と座位での接地形状の関係をみたところ, 円と輪は圧力が関与し, 馬蹄と蝶と不整はずれ力が関与していた。
以上より, 褥瘡の形状を観察することで外力の方向性を予測する指標を得ることができ, 早期治癒に向けたケア方法の検討が可能になった.

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