におい・かおり環境学会誌
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特集(化学感覚受容のしくみ)
口腔・鼻腔の三叉神経を介した刺激性物質の受容機構
駒井 三千夫井上 貴詞長田 和実
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2006 年 37 巻 6 号 p. 408-416

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抄録

三叉神経は,顔面の主要な感覚神経である.本稿では,この神経を介した刺激性物質の感覚受容について述べる.三叉神経受容といえばトウガラシなどの辛味成分のカプサイシン,冷線維刺激性のメントール,炭酸飲料の炭酸ガスなどがイメージされるが,ここでは3人の筆者がそれぞれ得意とする「三叉神経による溶存炭酸ガスの受容・伝達機構」(見出2 : 駒井),「香辛料・ハーブ類などに含まれる刺激物質の受容に関わるTRP(transient receptor potential)チャネル」(見出3 : 井上),「化学感覚と体性感覚の相互作用」(見出4 : 長田)について順に概説した.すなわち,(1)炭酸飲料中の炭酸ガスがどのようなしくみで受容されてシュワシュワ・チクチク感を感じるのかを解説し,(2)食品にさまざまな風味を付与する香辛料,ハーブ類の外因性化学物質による体性感覚発現への関与が示唆される受容機構のうち,最近解明されてきたTRPスーパーファミリーに属する4種の受容体を活性化する物質群を紹介し,(3)最後に,三叉神経刺激物質と味覚・嗅覚への影響が我々の生活で最も関心がもたれているので,味覚・嗅覚の神経伝達と三叉神経刺激の関連性について解説した.

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© 2006 (社)におい・かおり環境協会
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