におい・かおり環境学会誌
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特集(トイレのニュートレンド)
おが屑を用いた乾式し尿処理装置(バイオトイレ)
寺沢 実
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2008 年 39 巻 5 号 p. 304-313

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抄録

おが屑を用いた乾式トイレについて紹介した.おが屑にし尿を混ぜ撹拌することで,し尿が極めて低濃度の臭気で消滅してゆくが,その原理・方法について記した.くみ取り式トイレの臭気の発生機構を検証し,おが屑の好気性の維持がバイオトイレの臭気発生防止に特に重要であること,したがって,水分の蒸発がスムーズであることが重要である.おが屑の有する諸特性,(1) 高い空隙率,(2) 適度な保水性,(3) 適度な水分蒸発性,(4) 低比重,(5) 耐摩耗性,(6) 耐バクテリア性などがこのシステムの維持に重要であり,さらに,(7) 生分解性が,使用済みのおが屑を多機能性循環資材へと変換するための鍵である.

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© 2008 (社)におい・かおり環境協会
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