畜産の臭気対策を可能にするためには,タイプの異なる二つの発生源である堆肥発酵施設と畜舎向けに高性能で低コストな脱臭装置を開発する以外にない.
そのために,群馬県では簡便性とコスト低減の可能性から生物処理方式に着目し,地域資源を活用しつつ性能を高めることで現場要望に対応する脱臭装置の開発に取り組み,発酵装置向けの脱臭方法については普及の段階に達した.装置の充填資材の軽石はロックウールに比べ数分の一のコストで,かつ長期使用に耐える.また,アンモニア性窒素の日負荷量で400g/m3充填資材程度の処理が可能である.