2010 年 41 巻 5 号 p. 319-327
地方公共団体の職員が悪臭苦情に迅速に対応できるよう,二点比較式臭袋法,6-4選択法,Nasal Ranger®法および六段階臭気強度表示法の4種類の測定法について,簡易嗅覚測定法としての適用性を検討した.費用面や操作性に加えて,測定結果の公定法との相関性,分析機関間のバラツキ,個人閾値のバラツキ,パネル2名での精度等について総合的に検討した結果,二点比較式臭袋法で最も良好な結果が得られた.同一希釈倍数での測定を2回繰り返すことにより,6名のパネルでの測定結果は公定法とほぼ同等の結果が得られた.