におい・かおり環境学会誌
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特集(日本古来の香りを通して時代をみる)
香道のすすめ
三井 正昭
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キーワード: 香道, 御家流, 志野流
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2013 年 44 巻 2 号 p. 116-124

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抄録

人は嗅覚により香りを識別し,生活を豊かにします.五官(目,耳,鼻,舌,身)でものを捉えます.目でものを見,耳で音を聞き,舌で味わい,手で触り・形・硬軟・熱を感じます.そして鼻でにおいを知ります.しかし,五官の中で最も進化していないのが嗅覚であるといわれています.

見ることが出来ない,触ることも出来ないにおい.人の感性によりのみ存在する香りの世界,これは無限のものです.

この香りを文化に,芸道として完成させたのが,世界に誇れる日本固有の文化「香道」です.

香りは,西洋には香水として伝えられ,東洋に伝わった香木はわが国に於いて,どのように使われ,珍重されてきたのかその歴史を,更に,四季を楽しみ,幻想の世界を文学にあらわした和歌にあわせ,考案創造された香道の概観について,紹介します.

先人が遺した香道には,精神的にも物質的にもにおいに関した意味深い教養がかくされています.香道を正しく理解し,伝統文化として伝え,普及させていく活動の原点は,香道を知り,体験し,関心をもつことにはじまります.

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© 2013 (社)におい・かおり環境協会
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