におい・かおり環境学会誌
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特集(食品の香り研究の新展開)
キノコの香気とその生合成に関わる酵素
城 斗志夫工藤 卓伸田﨑 裕二藤井 二精原 崇
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2013 年 44 巻 5 号 p. 315-322

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抄録

キノコにおいて香りは美味しさを構成する大事な要素である.そのために多くのキノコにおいて香気成分が分析されている.キノコの中にはマツタケや干しシイタケのように特徴香を持つものもあるが,大部分のキノコにおける香りの主成分は1-オクテン-3-オールや1-オクテン-3-オン,3-オクタノン,3-オクタノールなどの揮発性C8化合物である.C8化合物の生合成には,脂質過酸化酵素,過酸化脂質開裂酵素,酸化還元酵素が関与すると考えられているが,よくわかっていない部分も多い.そこで本稿ではキノコの香気とその生合成に関わる酵素について述べる.

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© 2013 (社)におい・かおり環境協会
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