2013 年 44 巻 6 号 p. 357-362
におい感覚のうち,どこまでが客観的な感覚かについて考察を行った.また,その客観的なにおい感覚をうまく定義するためには,適切な言葉表現が重要であることを述べた.この言葉表現を利用してにおいの違いを表現するにあたり,QDA(Quantitative Descriptive Analysis)法的な表現が有効であろうことを説明し,その実例として偏位臭という概念を説明した.
さらに,この偏位臭の概念が,妥当かどうかを調べるために希釈混合装置を用いた簡易官能評価装置を利用した官能評価を行った.さらにその方法を延長させマスキングが定量化できることを示した.