2014 年 45 巻 2 号 p. 119-131
冷え症のヒトを対象に単回摂取,ダブルブラインドクロスオーバー無作為化プラセボ比較試験を行った.その結果,ウィンターセイボリーの熱水抽出物は四肢末梢部における体表温低下を抑制することが分かった.また,ウィンターセイボリーの揮発性画分は鼓膜温および額,首における体表温上昇と四肢末梢部における体表温低下抑制をもたらした.さらに,主要な揮発性成分であるカルバクロールは体熱産生を亢進する成分のひとつと考えられた.〔本稿は,Masuda, H., et al. : Food Sci. Technol. Res. 17, 429-436, (2011), Masuda, H., et al. : Food Sci. Technol. Res. 19, 1085-1092,(2013)の内容を中心に記述する.〕