理論応用力学講演会 講演論文集
第58回理論応用力学講演会
セッションID: 1C03
会議情報

OS23-1 データ同化とその応用
グリーン関数を用いた海洋循環モデルの各種パラメーター最適化
*広瀬 直毅
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

東アジア縁辺海モデルで用いる各種パラメーターを,グリーン関数を用いて最適化した.拘束条件として現場水温・塩分・流速観測データを用いた.最適解によってコスト関数は最大約18%減少した.海洋循環を適切に再現するためには,風応力を約25%も減じる必要がある.海洋循環モデルによって再現されない小スケールの現象(風波の発生や表層付近の乱流混合,小スケールの内部波動など)に直接消散している可能性がある.中小河川による淡水流入は,海岸線から陸地側80~85kmでの降水量で代替できる.水平渦粘性・拡散係数は日本海における北向き熱輸送量を強化するように約1.7倍された.他方、底摩擦係数やバルク係数(潜熱・顕熱)はほとんど変化せず,妥当な結果といえる.

著者関連情報
© 2009 社団法人土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top