主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
高温ガス炉の原子炉圧力容器と中間熱交換器との間における一次系冷却材である高温高圧ヘリウムガスの輸送には、二重配管が用いられる。二重配管には流路の耐圧壁として機能する内管と外管があり、特に、耐圧管が同心円状にあるという二重構造の配管であるため、その振動特性を考慮した構造設計が要求される。この二重配管構造の詳細な振動特性を把握するために、これまでに試験体を用いた打撃実験を行っている。打撃実験では高周波数域の入力や応答を扱うため、高周波数域でも精度が高いといわれるスペクトル要素を用いた衝撃応答解析を行った。解析結果と実験結果との比較により、応答の再現性が高いことを確認でき、二重管の振動特性の詳細解析に本要素を用いることが有効であるとの見通しを得た。また、二重配管構造の減衰特性についてパラメータスタディを実施し、実験結果と比較したところ、外管と内管で異なる減衰値となる同定結果を得た。本稿ではこれらの結果について報告する。