主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
2次元乱流は多数の渦の運動とみなせるため, 個々の渦の動力学を調べることが 2次元乱流のよりよい理解の助けになるだろう. そのような問題意識の下, Melander, et al.(1987)は 非一様な渦度分布を持つ楕円渦の軸対称化過程を研究した. 楕円渦はその軸対称化過程において, フィラメントを放出することが知られている. Melanderらはフィラメントが誘起する速度場が楕円形をした等渦度線を 軸対称化させるか否かについて, 定性的見積りを行った. 我々はこれを数値的に調べ, フィラメントが楕円渦の軸対称化に与える効果を議論した. その結果, フィラメントは初期には大きく軸対称化に寄与し, のちの時刻ではほとんど影響を与えないことが分かった. これはMelanderらの定性的議論と整合的である. 一方, コアによって誘起される速度場は軸対称化と 反軸対称化の両方に振動的に寄与することが分かった.