主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
イオンエンジンは、静止衛星の南北間軌道制御や惑星探査機の軌道間遷移に利用されており、宇宙機のペイロード率向上や静止衛星の長寿命化を可能にした他、惑星探査の低コスト化やミッション期間短縮にも大きく貢献している。用途に応じて様々な仕様のイオンエンジンが必要となるが、その開発過程において、エンジンの耐久性評価には1万時間(約1.1年)以上と長い期間が必要とされる。イオンエンジンの評価試験に必要なコストは膨大であり、この事実は、各種ミッションに最適なイオンエンジンの開発と、各種ミッションへの速やかな投入を妨げている。JAXAでは、各種イオンエンジンの設計・評価に利用可能なイオンエンジングリッド部の数値耐久性評価(JAXA Ion Engine Development Initiative, JIEDI)ツールの研究開発を実施している。本報告では、JIEDIツールの概要と研究開発状況について述べる。