熱可塑性エラストマー(Thermoplastic Elastomer、以下TPE)として用いられているABA型の三元ブロック共重合体は、高温域での成形が困難と言われている。そのため、成形性を向上させるためにオイルや他の高分子が添加されている。 ABA型ブロック共重合体は秩序-無秩序転移(Order-Disorder Transition, ODT)を示すことが知られている。また、ODT温度はオイルの添加により、低下することが報告されている。しかし、ABA型ブロック共重合体にオイルを添加した際の相構造は明らかになっていない。更に、ODTの確認についてはレオロジー測定が一般的であるため他の視点からの確認はあまり行われていない。本研究では、三元ブロック共重合体(SEEPS)/オイルブレンド系の相構造を小角X線散乱測定から明確にし、レオロジー測定から得られたODTとの相関を得る事を目的とした。